東京超音波研究会 如月会による『超音波検査士認定試験対策:基礎編』,
待望の改訂・再版となりました.
■ 「模擬試験+復習ノート」の構成はそのままに内容をブラッシュアップ.
■ 模擬試験は2編を新作問題に差し替え,出題傾向の変化を反映しています.
■ 「復習ノート」は全体で項目の扱いを見直し,より読みやすい構成に進化しました.
如月会の母体である「東京超音波研究会」は,超音波に関心を持つ者,超音波を学びたいと思う者が集い,日本放射線技術学会東京部会の研究会として1979年(昭和54年)に発足しました.基本精神は,診療放射線技師のみならず,超音波という同じ目的であれば,職種の枠を超え誰でも参加できる勉強会にすることです.
1993年(平成5年)に,診療放射線技師法および放射線技師法施行令の改正により,診療放射線技師も超音波検査を行えるようになり,1994年(平成6年)に実施された第9回超音波検査士認定試験より受験資格の対象になりました.
当時,東京超音波研究会の世話人の中にも,第9回認定試験の受験資格者がおり,受験するにあたり甲子乃人先生(東芝メディカル株式会社(当時))に依頼し,超音波の基礎編の講習会を開催していただきました.
翌年の1995年(平成7年)からは,超音波検査士を受験する「東京超音波研究会」の参加者を対象に,超音波検査士の資格を取得した者が講師となり,基礎編および臨床編(消化器)の講習会を開催するようになりました.試験が2月に実施されることに因んで,東京超音波研究会では,この講習会を「如月会」と命名し,以来,今日に至るまで継続して実施し,多くの方々が受講され超音波検査士の資格を得ています.
本書は,如月会で使用したテキストを基に,2011年(平成23年)11月に株式会社ベクトル・コアから第1版を発行し,それ以後,2年ごとに改訂を行い,2019年(令和1年)7月に第5版が発行されましたが,2020年(令和2年)3月の株式会社ベクトル・コアの破産により発行ができなくなってしまいました.
本書の再発行を望む声が多くあり,東京超音波研究会世話人会で検討を重ねた結果,この度,株式会社メディフレックスから,大幅な加筆修正をし,第6版として発行する運びになりました.
本書は,超音波検査士を目指す方々のためのテキストです.超音波の基礎の重要部分をまとめた「クイック復習ノート」と,出題傾向をいち早く反映した「模擬試験5×35」の編成になっています.受験対策としては,系列的な基礎項目の理解と,多くの試験問題を繰り返し解いて学ぶことが重要であると考えています.本書の「模擬試験5×35」は,如月会を受講し,超音波検査士認定試験を受験された方々から寄せられたアンケートを基に作成した問題集です.
現在,如月会は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のために,開催ができない状況が続いています.感染症の終息は未だ迎えられておりません.新たな感染拡大を抑え,超音波検査士認定試験を受ける方々が安心して受験できるようになることを願うばかりです.